FM DANVOを受信するには

FM DANVOはコミュニティ放送局なので、電波の出力が弱い上、大阪のFM局との混信があるため、郵政省が言うところの「いわゆるラジカセ」や「低廉な受信機」(ポケットラジオなど)で受信することは容易ではありません。カーラジオなどでの受信はよいとして、屋内で快適に受信しようとしたらそれなりの工夫が必要になります。

屋内で快適に受信するためには、大きく分けて

  1. 電波を強力に受信できるように努力する
  2. 有線放送サービスを利用する

これら二つの方法があります。それぞれの方法について、解説していきたいと思います。

1.電波を強力に受信できるように努力する

コミュニティ放送局の受信の場合、電波の出力が弱く、県域局(FM愛知など)に比べて受信しづらいのは事実です。しかし、コミュニティ放送局の電波も微弱ながら遠くまで届いており、混信さえ生じていなければ電波をきちんと受け止めることで受信状態を改善することは可能です。

あなたが住んでいる地域でFM DANVOが受信可能かを確かめるには、ラジカセやコンポのチューニングを76.5MHzにセットして、受信の可否を確かめるだけです。さほど難しいことではありません。

もし、屋内でラジカセやコンポを用いて受信できなかった場合は、屋外にラジカセを持ち出して受信したり、カーラジオでの受信をしてみてください。屋外でFM DANVOが受信可能であれば、その電波をうまく引き込むことで、屋内での受信が可能になります。

これから、電波を強力に受信するための方法について解説しますが、これらの方法にはそれぞれメリット・デメリットがありますし、その方法がベストかは、受信する環境によって異なります。それを考慮した上で、ベストの方法を選んでください。

ラジカセを用いた受信

ラジカセのアンテナ(SONY CFD-33)通常、ラジカセを用いてFM放送を受信する場合、“アンテナを最大に伸ばして、水平にする”ことにより電波を強力に受信することができます。あとは水平のまま、360度回して、一番強力に受信できるポイントを見つけてください。

もし、アンテナを水平にした状態でFM DANVOの音声にノイズが多く出ていたら、混信による受信障害が生じているか、近くにある電気製品からのノイズをによる影響と考えられます。その場合は、できるだけノイズが少なくなるようにアンテナ方向を調整するか、アンテナを垂直に(上方向に)伸ばしてみてください。混信の原因となる放送局が入りにくくなり、障害が軽減できます。(この場合、FM DANVOの電波も入りにくくなるかもしれません)

受信場所は、窓際などの状態の良い位置を選ぶと良いでしょう。ステレオで受信できたとしても、ノイズが多くて聞きづらいときはモノラルモードにして受信しましょう。ステレオ特有の臨場感は少し損なわれますが、ノイズが減り聞きやすくなります。(FM DANVOはトーク中心なので大して問題ないですね)

もう一つ、ラジカセをつかった受信方法として、ラジカセのアンテナに他の金属物を接触させる方法があります。アンテナの先端に銅線を巻き付けてアンテナの長さを延長させたり、金属製の窓枠に接触させると受信状態が良くなることがあります。

コンポ・チューナを用いた受信

コンポやオーディオ用チューナなどの「据え置き型チューナ」にはラジカセのような内蔵アンテナはついておらず、何かしらの外部アンテナを接続する必要があります。

接続するアンテナは、屋内と屋外アンテナに分けられ、前者には銅線アンテナやT型アンテナがあり、後者にはテレビアンテナやFM専用アンテナがあります。

FMアンテナ接続例(KENWOOD KT-2080)
外部アンテナ接続例

付属の銅線アンテナを使用する

銅線アンテナとは、読んで字のごとく銅線(リード線)を利用したアンテナです。線の一端を外部アンテナに接続し、もう一端を壁などに固定して水平に保って使用するアンテナです。

しかし、銅線アンテナには電波を強力に受信するための工夫が施されていないので、コミュニティ放送局はおろか県域局(FM愛知など)も良好に受信することができません。切れ端アンテナの先端を窓枠などに接触させることにより受信状態が向上することがあります。窓際にチューナが置いてある場合は試してみる価値はありそうです。

T型フィーダアンテナを使用する

T型アンテナ (SONY AN-2)切れ端アンテナよりも、優れたアンテナとして『T型フィーダアンテナ』というものがあります。これは切れ端アンテナよりもFM受信に優れた室内アンテナで、それなりの電波の強度がある場所では良好な受信が期待できます。電器店で500円程度で売っています。(売っている店が少ないのが難点)

テレビのアンテナを接続してみる

部屋にテレビがあって、テレビアンテナのケーブルが引いてあるのなら、それをチューナに接続してみるのもよいでしょう。

テレビ用アンテナには“アンテナ後方からのFM電波を受信しやすい”という習性があるそうで、アンテナの設置方向によっては目的のFM局を良好に受信できるかもしれません。実際、名古屋市守山区の自宅で名古屋テレビ塔(南西方向)に向けたテレビアンテナを用いてFM受信を行うと、アンテナの後方(北東方向)に存在するFM PiPi(FMたじみ)が強力に受信できますが、テレビ塔と同方向にあるFM DANVOはFM PiPiより弱くなってしまいます。

ただし、言うまでもなくテレビ用アンテナはFM受信用ではないため、思うように安定をした受信ができないかもしれません。

FM専用アンテナを設置する

FM DANVOの放送を確実に受信したい人には、専用アンテナの設置をおすすめします。テレビの電波を受けるためのアンテナがあるように、FMの受信専用アンテナというものがあります。ラジカセなどの使用で、それなりに受信できる場所であれば専用アンテナの設置により屋内でも快適な受信が期待できます。

当然、FM DANVO以外のコミュニティ放送局や県域放送局の受信状態も大幅に向上しますし、思いもよらない遠方の放送局が受信できるようになるかもしれません。買って損はないと思います。

FMアンテナ(MASPRO FM-3)これはマスプロ製FMアンテナ「FM-3」です。名古屋の大須で3200円で購入しました。ちなみに僕は、こいのぼり用のポール(6mぐらい)を使って、ベランダに固定しています。

FM DANVOの電波は、名古屋市中区栄のナディアパークから送信されています。名古屋テレビ塔とほぼ同方向ですので、アンテナを設置する際は近所のテレビアンテナの設置方向を参考にすると、良いかもしれません。

2.有線放送サービスを利用する

アンテナなどの設備を設置する余裕や知識のない方には、こちらの方法をお勧めします。有線放送とは、加入者の自宅まで専用ケーブルを引き、ケーブルを用いて放送を行うシステムです。有線放送では、さまざまな専門チャンネルだけでなく、地域のラジオ局、国内・国外の有名ラジオ局を再送信しています。すでに加入されている方にとっては、これが最もよい受信法であることは言うまでもありません。

現在、大阪有線では[G,C-34]チャンネルで放送を行っており、愛知、岐阜、三重、石川、富山、福井の6県で聴取が可能となっているほか、CANシステムという放送システムの[E-7]チャンネルでも放送が行われています。これらのサービスに関しては、各社にお問い合わせください。



Last modified:2000/1/19
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